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My Diary

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Skying 2

           Skying 2

あの後、俺はいつの間にか深い眠りについていた。
何度も起きた。
けど、また眠くなる。
けど、また起きる。
今日はなんか変だ。
どうしたんだ。
なんとなくだけどいやな予感がする。
・・・腹減ったから起きるか。
がばっ
部屋を出てふと青空を窓際から見てやる。
雨は上がり、空は漆黒の闇に満ちていた。
とりあえず階段を降りる・・・。
足音がする。
なんだろう。
深夜とはいえ、いつもと雰囲気が違う。
父さんは単身赴任で帰ってないはずだ。
「!誰かいるのか!!」
なんだこの声!?
家族ではない!不審すぎる!
「2階か!」
まずい!逃げろ!!
俺の体は強い緊迫感と必死さで加重力がかかった。
重い・・・奴は殺人か?母さんは無事か??
なんでいるんだ?そんな事より逃げなきゃ・・・!
「待て!!」
殺される・・・!


















午前7時 自宅
あれ・・・?生きてる・・・・・のか・・・。
俺は生きてる・・・な。
時計・・・7時。
朝・・・学校へ行く時間だ。
昨日は夢だったのか?
夢だったのか・・・はは・・・ははは。
確証がないので1階に行ってみる・・・。
・・・ん? 























意味もなく・・・。
俺は空を見ている。
・・・ここはどこだ?
青白い空の横に、白光するような建物があった。
病院か。
母さんはやっぱり刺されたんだろうな。
・・・覚えてないや。
ショックだったのか。
俺は完全に気を失っていたのか。
夢は正夢。
正夢は夢となり現実に化す。
あんな血まみれの荒れた家を俺はもう見たくない。
病院の外。
ベンチに座っている俺。
母さんは無事なんだろうか。
いや、ただの思い違いなのか?
不安は頭をよぎる。
こんな時に父さんは何をやっているんだろうか。
















しばらくたってから、見知りの人がやってきた。
・・・うわさをすればなんとやら・・・だな。
「よう、銀二」
「・・・父さん。母さんは?」
そのとき、父さんは一瞬目がこわばった。
「・・・父さん?」
「・・・・・母さんは1ヶ月ほど入院するそうだ」
ほっ・・・とりあえず無事か。
「有給休暇が1週間余ってる。そこまでは付き添えるが・・・」
「おじいちゃんに来てもらおうか」
「まぁ・・・それがいい」
いつも元気な父さんが今日は何かおかしい。
口調が重い。
・・・違和感がある。
その意味が何を示しているのか。
・・・残念ながら分からない。
俺はまだ考えが幼すぎるからかもしれない。
俺はその病院を後にし、午後から学校へ向かった。















「銀二!おい大丈夫か?」
「家に不審者が来たんだって?恐ろしいなぁ」
あぁ。そうか。
今日の事は一応話されているんだな。
先生もいろいろ気を遣ってくれる・・・。
「俺は大丈夫だ」
卓球やろうぜ。と言いたいところだった。
だけど、やっぱり身内の母さんが心配だ。
「・・・やっぱり帰る」
思ってみれば学校へ行ってる場合じゃなかったんだ。















家に帰ると、検察の人達が俺の家を調べていた。
「青山 銀二君かね」
「はい。俺ですけど」
いきなり重要参考人扱いかと思いきや、
「事情はお父さんから聞いてるよ。辛かっただろうに」
「いえ・・・あの中は行っていいですか?」
「あぁ。じゃ・・・これから頑張れよ」
「・・・」
検察官達は撤収した。















俺の部屋で、ふと思い出す。
「頑張れよ?」
検察官が言った言葉だった。
・・・どういう意味だ?
まったく理解できないけど。
・・・ってか今日寝れるかな?
今日も襲ってきたらどうしよう・・・。
まぁいい。
寝るか・・・。





















昨日は無事ですんだ。
でも俺は空を見上げて強く思った。
しかし、不公平だ。
この世界は不公平すぎる。
頭がいい。
風貌がかっこいい。
スポーツがうまい。
そんな事ができる人もいればいない人もいる。
不公平だ。
傷つく人もいれば安全な生活ができる人もいる。
金持ちとか。
富豪とか。
まったくな。
この乱れた世界を変えてくれる人はいないのか。
すべてを平等に・・・。
この無限の蒼い空のように。
広大で。
豊かで。
安全で。
俺もあの空の一部分になりたい・・・。
俺は今日もこの校門を抜けていった。
-Skying the Next・・・-

あとがき

第2部終結です。
感想がほしいです。
マジで。
まぁ思ったことしか書いてないのでたまに
おかしいところもありますw
次回の第3部は1000アクセス超えたときにはじめたいと思います。
-ガイ-


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